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ボトックスとは?効果・持続期間・副作用・歯科での活用まで徹底解説

「ボトックス」という言葉は美容医療の文脈で耳にすることが多いですが、実は歯科領域でも顎関節症や歯ぎしり・食いしばりの治療に活用されています。
本記事では、顎関節症や歯ぎしり・食いしばりに対するボトックス治療にも対応している「さとうデンタルクリニック」の知見をもとに、ボトックスの基本的な仕組みから適応・副作用、薬剤の種類、そして歯科での活用方法まで詳しく解説します。
ボトックスとは?医療ボトックスの基本を解説
ボトックスとは、ボツリヌス菌によって産生されるA型ボツリヌストキシンを有効成分とした薬剤です。
筋肉の過剰な収縮を一時的に抑制する作用があり、医療現場では注射剤として使用されています。
ボトックス(ボツリヌストキシン)の仕組み
ボトックスは神経と筋肉の接合部(神経筋接合部)に作用し、神経伝達物質であるアセチルコリンの放出を抑制します。
これにより、筋肉への収縮の指令が一時的にブロックされ、筋肉の過剰な緊張がゆるみます。
効果は永続的ではなく、通常3~6ヶ月程度で休んでいた筋肉が、また筋トレするように少しずつ発達し始めます。
例えば、ボトックスをしてもともと100キロの力で噛んでいた方の嚙む力を70キロに落とした場合に、3~6か月で100キロに戻るわけではありません。
3~6か月後からまた筋トレをし始めて70キロからまた力が付き始めるという概念です。
医療ボトックスの主な適応・効果
医療ボトックスは、美容医療だけでなく、神経疾患や多汗症など幅広い医療分野で活用されています。
ただし、症状によっては国内で承認された適応と自由診療(適応外使用)があるため、それぞれの違いを理解したうえで治療を検討することが大切です。
シワの改善(額・眉間・目尻など)
表情筋の過剰な動きによってできるシワを目立ちにくくする目的で使用されます。
日本国内では、眉間・目尻の表情ジワに対してアラガン社の「ボトックスビスタ注用50単位」が厚生労働省の承認を取得しています。
エラ張り・小顔効果(咬筋の縮小)
咬筋にボトックスを注射して筋肉のボリュームを抑えることで、エラの張りを緩和し輪郭をすっきりさせる効果が期待できます。
多汗症(ワキ・手のひら)
汗腺を支配する神経の伝達を抑制することで発汗を抑える効果があり、重度の原発性腋窩多汗症は厚生労働省が承認した適応症のひとつです。
眼瞼けいれん・片側顔面けいれん
まぶたや顔面の筋肉が意図せず痙攣する疾患に対して、1996年に眼瞼けいれん、2000年に片側顔面けいれんへの適応が国内で承認されており、神経内科・眼科領域で広く使用されています。
肩こり(僧帽筋)
僧帽筋の過緊張を緩和する目的で用いられることがありますが、これは承認された適応症ではなく、医師の裁量による自由診療(適応外使用)です。
顎関節症・歯ぎしり・食いしばりの緩和
咬筋や側頭筋の過緊張を緩和する目的で歯科・美容医療領域で使われています。
詳しくは後述の歯科領域のセクションで解説します。
なお、エラ張り・小顔、肩こり、顎関節症・歯ぎしりへの使用は、日本国内で薬事承認された効能・効果には含まれておらず、医師の判断による自由診療(適応外使用)として行われている点は知っておきたいポイントです。
ボトックスの副作用と注意点
ボトックスは適切に使用すれば安全性が高いとされる治療ですが、医療行為である以上、副作用や注意点についても理解しておくことが大切です。
施術を受ける前に起こり得るリスクや施術を受けられないケースを把握し、医師から十分な説明を受けたうえで治療を受けましょう。
一時的な赤み・腫れ・内出血
注射部位に一時的な赤み、腫れ、内出血が生じることがありますが、多くは数日〜1週間程度で落ち着きます。
妊娠中・授乳中・妊活中の方は施術不可
添付文書上、妊婦・妊娠の可能性がある方・授乳中の方は禁忌とされています。
また、妊活中は女性だけでなく男性も施術を控えるのが一般的な考え方です。
副作用リスクを抑えるためには、施術者の技術と薬剤の品質管理が重要です。
適切な量・部位への投与が前提となるため、クリニック選びの際は注意しましょう。
ボトックスに使われる薬剤の種類
ボトックス治療で使用される薬剤には、厚生労働省の承認を受けた製剤と海外で承認されている未承認医薬品があり、それぞれ特徴や費用、安全性に違いがあります。
治療を受ける際は、価格だけでなく、使用する薬剤の種類や品質管理体制についても確認することが大切です。
アラガン社製(アメリカ製):厚生労働省の認可を持つ最高品質
アラガン社(現アッヴィ社)の「ボトックスビスタ」は、日本国内でA型ボツリヌストキシン製剤として唯一厚生労働省の薬事承認を取得している製剤です。
万一重篤な副作用が生じた場合、国の医薬品副作用被害救済制度の対象になります。
韓国製(メディトックス社など):コストを抑えやすい選択肢
韓国のメディトックス社やヒューゲル社などが製造するボツリヌストキシン製剤は、韓国の薬事当局(MFDS)の承認は得ているものの、日本国内では薬事承認を受けていない未承認医薬品です。
医師が個人輸入によって導入し自由診療で使用するため、価格を抑えやすい一方、万一の副作用時には国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となる点に注意が必要。
薬剤を必要以上に希釈して使用するクリニックもあるため、薬剤の品質・使用量の管理体制を確認することが重要です。
歯科でもボトックスが使われる理由
顎関節症・歯ぎしり・食いしばりは、咬筋や側頭筋の過剰な筋緊張が原因のひとつとされています。
ボトックスによる筋弛緩は、この過緊張に直接アプローチできる方法のひとつです。
ボトックス治療は大学病院でも行われている治療であり、歯科でのボトックス治療は今では一般的な選択肢のひとつになっています。
歯科ボトックスの適応と効果
歯科領域では、ボトックスは美容目的だけでなく、歯ぎしり・食いしばりや顎関節症など、噛む筋肉の過度な緊張が関係する症状の改善を目的として使用されています。
ただし、これらの多くは日本国内では薬事承認された適応ではなく、医師・歯科医師の判断による自由診療(適応外使用)として行われる治療です。
歯ぎしり・食いしばりの緩和
ボトックスを咬筋へ注射することで筋肉の過度な緊張を和らげ、歯や顎への負担を軽減する効果が期待できます。
なお、睡眠時ブラキシズムの根本原因を治療するものではないため、必要に応じてナイトガード(マウスピース)や生活習慣の改善を組み合わせることも重要です。
▶歯ぎしり・食いしばりの原因と対策|マウスピース・ボトックスなど治療法を徹底比較
顎関節症の症状改善
顎関節症の症状には、歯ぎしり・食いしばりによる咬筋や側頭筋の過度な緊張が関係している場合があります。
ボトックスによって筋肉の緊張を緩めることで、顎のだるさや痛みなどの症状の緩和が期待できます。
睡眠の質・頭のコリの改善
咬筋のみでなく側頭筋にも同時にボトックスを行うと、睡眠の質向上・頭のコリ改善の効果が高まる傾向があります。
咬筋だけに注射した場合、噛む力の不足を補うために側頭筋が代償的に発達してしまい、効果が不十分になるケースがあるためです。
オトガイ(梅干しじわ・Eライン)の改善
オトガイ(あご先)の筋肉にボトックスを行うことで、あごを動かした際にできる梅干し状のシワを目立ちにくくし、横顔のEラインの印象を整える効果も期待できます。
さとうデンタルクリニックのボトックス治療
さとうデンタルクリニックでは、咬筋・側頭筋・オトガイに対応したボトックス治療を提供しています。
側頭筋に対応している医院は少ないですが、咬む時に使っているメインの筋肉が咬筋と側頭筋で、両方に打ってあげないと適切な効果が出ません。
例えば咬筋と側頭筋の力が50キロずつあった場合、咬筋のみにボトックスを打って30キロまで落としたとしても、側頭筋がそれをかばうようにして60キロまで発達してしまう可能性もあります。
このように、咬筋のみへの注射では側頭筋が代償的に発達して咬む力が抑えられないですし、側頭筋が発達してしまう事で「睡眠の質が改善されない」「頭のコリが取れない」と感じる方が多いことから、特に「咬筋+側頭筋へのボトックス」を推奨しています。
アラガン社製(厚労省認可):最初の25単位 50,000円 追加分25単位 35,000円
アラガン社(現アッヴィ社)が製造する「ボトックスビスタ」は、日本国内で眉間や目尻の表情ジワなどに対する適応で厚生労働省の承認を取得しているA型ボツリヌストキシン製剤です。
品質管理や流通管理の面でも信頼性の高い薬剤として広く使用されています。
料金は初めの25単位は50,000円(税抜)で、追加は25単位35,000円(税抜)で対応しています(同日の施術)。
効果や安全性を考慮しながら、症状や筋肉の状態に合わせて適切な量を調整します。
韓国製:最初の25単位 30,000円 追加分25単位 25,000円
韓国製のボツリヌストキシン製剤は、韓国の薬事承認を取得している製品もありますが、日本国内では未承認医薬品として医師・歯科医師の判断による個人輸入で使用されるケースがあります。
アラガン社製と比較して費用を抑えやすい点が特徴です。
料金は初めの25単位は30,000円(税抜)で、追加は25単位25,000円(税抜)の割引価格で対応しています(同日の施術)。
薬剤はいずれも適切な使用量を守って使用しています。
ボトックスに関するよくある質問
ボトックス治療を検討する際には、「安全性は大丈夫なのか」「効果はどのくらい続くのか」「保険は適用されるのか」など、さまざまな疑問を持つ方が多くいます。
ここでは、ボトックスに関してよく寄せられる質問について、治療を受ける前に知っておきたいポイントをわかりやすく解説します。
ボトックスは体に悪いですか?
適切な量・部位に施術された場合の安全性は医学的に確認されています。
問題となるのは、ルールを守らない希釈や不適切な部位・量での施術です。
そのため、信頼できるクリニックを選ぶことが大切です。
ボトックスをやめると元に戻りますか?
ボトックスの効果が切れると、筋肉は再び力がかかるようになります。
ただし、2回、3回と施術を重ねることで筋肉の最大値がだんだんと下がっていくため、繰り返すほど症状が落ち着きやすくなり、打つ頻度も少なくできる傾向です。
さとうデンタルクリニックでは、初回投与から4ヶ月後に再度投与することを推奨しています。
これは、投与間隔が短すぎると体内に抗体ができてしまい、効果が得られにくくなる可能性があるためです。
なお、シワ取りのように小さな筋肉であれば少量で済みますが、咬筋や側頭筋のように大きな筋肉は必要な量が多くなるなど、部位や筋肉量によって適切な投与量は異なります。
歯ぎしりにボトックスは保険適用されますか?
顎関節症・歯ぎしりに対するボトックス治療は自費診療です。
一方、歯のすり減りを軽減するマウスピース(ナイトガード)は保険適用が可能で、自己負担額は約3,000円で作成できます。
マウスピースとボトックスの違いは何ですか?
両方とも歯ぎしり・食いしばり・顎関節症への治療法ですが、マウスピースは歯を保護し、歯や顎関節への負担を軽減する対症療法です。
一方でボトックスは、筋肉そのものの緊張を緩和する原因療法であり、両者は目的・効果が異なります。
咬む力自体を抑えられるボトックス治療をまずはおすすめしています。
マウスピースは保険適用で対応できるため、費用面で心配がある方でもはじめやすいことがメリットです。
また、ボトックスをしていても歯ぎしり・食いしばりが気になる方が、追加でマウスピースも使用するケースもあります。
まとめ|ボトックスは美容だけでなく歯科治療にも有効な選択肢
ボトックスはシワ改善や小顔効果といった美容目的だけでなく、顎関節症・歯ぎしり・食いしばりの緩和という歯科領域でも活用されている治療法です。
使用する薬剤の種類や投与部位、投与量によって効果や安全性は変わるため、信頼できる医師のもとで治療を受けることが大切です。
さとうデンタルクリニックでは、咬筋・側頭筋・オトガイへのボトックス治療に豊富な症例数で対応しています。
歯ぎしり・食いしばりや顎の疲れが気になる方は、さとうデンタルクリニックの顎関節症(歯ぎしり・食いしばり)治療まで一度ご相談ください。
監修者情報
2013年恵比寿本院を開業。2021年に池袋・西新橋、2025年4月に横浜駅前院を開設し、現在計4院を運営。2019年にはハーバード大学にてインプラント症例発表を行い表彰される。エキテン口コミランキング11年連続1位、楽天リサーチ満足度1位など外部評価も多数。
【受賞・選出実績】- 週刊現代「名医たちが薦めるインプラント歯科医院100」(2024年)
- 医療新聞社「日本の歯科5選の名医」選出(2023年・2018年)
- 楽天リサーチ:都内インプラント・審美治療満足度 第1位(2017年)
- エキテン:口コミランキング 11年連続1位(2013-2024年)
国際口腔インプラント学会ISOI・DGZI、日本先進医療医師会、日本歯科審美学会、POIC研究会、インビザライン認定医

