インプラント手術について徹底解説!メリット・デメリットも紹介
歯を失ったときの治療法として注目されているのが「インプラント」です。インプラント手術は、入れ歯やブリッジと比較すると機能面に優れており、見た目もナチュラルに仕上がるため、多くの人が検討する治療法となっています。
とはいえ、インプラントにはメリットだけでなく、手術を伴うことによるリスクや費用面のデメリットもあるため、即決できる方法だと断言できないのも事実です。
本記事では、累計10,000本以上のインプラント症例を手がけ、全国第3位の実績を誇る「さとうデンタルクリニック」のノウハウをもとに、インプラント手術における基本的な仕組みや種類、構成要素まで分かりやすく解説します。さらに、インプラント手術のメリットやデメリットについても解説しているため、ぜひ参考にしてください。
インプラントとは
インプラントとは、人工の材料や部品を体に入れることの総称を指します。歯科医院においては、失った歯を補うために人工の歯根をあごの骨に埋め込み、その上に人工の歯を固定する治療法を指します。
従来の入れ歯やブリッジと違い、健康な歯を削る必要がなく、自分の歯に近い噛み心地を得られる点が大きな特徴です。人工歯根には、人の体に馴染みやすいチタンやチタン合金が用いられ、骨と結合してしっかり固定されます。
さらに、支台部(アバットメント)と人工歯を取り付けることで、見た目も自然で機能的な歯を再現できるのです。このように、インプラントは長期的に安定した噛む力を維持できる上、天然歯とも馴染みやすいため、多くの歯科医院で採用されています。
インプラントと天然歯の違い
インプラントと天然歯の大きな違いは、歯根膜の有無です。天然歯には歯根膜と呼ばれる歯根を覆う薄い膜が存在しているため、歯根と骨を線維性結合組織でつなぎ、衝撃を吸収する役割があります。いわば、衝撃を和らげるクッションのような役割を担っているのです。
一方、インプラントには衝撃を和らげてくれる要素がありません。また、歯肉線維の方向にも違いがあります。天然歯は結合組織がセメント質に対して垂直に付着しています。
これに対し、インプラントは、歯肉線維が人工歯根に対して水平に走っているため、全く構造が異なるのです。このように、天然歯とインプラントは一見すると似ていますが歯周組織との関わり方が大きく異なっているのです。
構成要素は大きく分けて3つ
インプラントは大きく分けて3つの要素で成り立っています。
- インプラント体(人工歯根):あごの骨に埋め込まれる部分。主にチタンやチタン合金で作られ、直径3〜5mm、長さ6〜18mm程度が一般的です。
- アバットメント(支台部):インプラント体と人工歯をつなぐパーツ。チタンやジルコニアなどが用いられます。
- 上部構造(人工歯):実際に噛む・見える部分で、セラミックやジルコニアなど複数の素材が選べます。
インプラントの種類
インプラントには様々な形があります。もっとも一般的なのが「スクリュータイプ」で、骨への固定が得やすく、噛む力を周囲の骨に分散しやすいという特長があります。
これに対し、円筒形の「シリンダータイプ」などもあり、骨の質や手術部位に応じて選ばれることがあります。
具体的な形状やメーカー等は医院によって扱いが異なりますので、「ご自身の治療でどのタイプが適しているか」を確認されることをおすすめします。
さとうデンタルクリニックでは、世界的に信頼性の高いStraumann社やZimmer社のスクリュータイプを採用し、長期的な安定性と安全性を重視しています。
また、患者さまのご希望に応じて土台(チタン製・ジルコニア製)や上部構造(セラミック・ジルコニアなど)を選択できるため、機能性と審美性を両立した治療をご提供しています。
インプラントの手術方法は大きく分けて2つ
インプラント手術は、大きく分けて「1回法」と「2回法」の2種類です。どちらも局所麻酔下で行われ、骨の状態や治療計画にあわせて選ばれます。
手術方法の違いによって治癒期間や術後の管理も異なるため、事前に医師と相談して自分の症状に最も適した手術方法を決めることが重要です。ここでは、それぞれの特徴について解説します。
1回法
1回法では、まず埋め込む部位の歯肉を切開して骨を露出させます。次に、ドリルで適切な深さと角度に穴を開け、ワンピースインプラントを直接埋め込むのが特徴です。このとき、インプラント体の上部にそのまま仮のアバットメントを装着する場合もあります。
そのため、手術は一度で完了します。この方法は手術回数を減らせるため、患者の負担を抑えやすく、治癒期間も比較的短いのがメリットです。ただし、骨の厚さや硬さ、インプラント体の種類によっては適用できないケースもあるため、事前に確認しておきましょう。
2回法
2回法では、1回目の手術でインプラント体を骨に埋め込んだ後、上部の穴にカバーを取り付けて歯肉を縫合します。その後、インプラントと骨が結合し、安定するまで待ちます。インプラントと骨が結合するまでの治癒期間は、上顎(上あご)だと5カ月前後、下顎(下あご)だと3カ月前後が目安です。
2回目の手術では、縫合した部分を再度切開し、カバーを取り外して仮のアバットメントに当たるヒーリングアバットメントを連結し、人工歯を装着する準備に進みます。2回法は、骨や歯肉の状態が不安定な場合でも安定した治療ができるのがメリットです。そのため、長期的な安全性を確保する治療法として多くの歯科医院で採用されています。
さとうデンタルクリニックでは、長期的な安定性を重視して基本的に2回法でインプラント手術を行っています。インプラントが骨としっかり結合するのを待ってから土台を装着するため、成功率が高く安心して治療を受けていただけます。さらにCTによる精密診断や、β-TCP・CGFといった再生医療技術を組み合わせることで、治癒期間の短縮と安全性の向上にも取り組んでいます。
また、2回目の手術もメスではなくレーザーで行うため、術部へのダメージも少なく、当日の夜でもまったく痛みが出ません。
インプラント手術のメリット4選
インプラント手術は、入れ歯やブリッジと比較してもたくさんのメリットがあります。そのため「治療期間が長くても得られるメリットの方がたくさんある」と多くの方に選ばれているのです。
ここでは、インプラント手術を選ぶことで得られる代表的なメリットを4つ紹介します。
天然歯と同レベルでしっかり噛める
インプラントは顎の骨にしっかりと固定されるため、天然歯とほぼ同等の咀嚼力を取り戻せるのがメリットです。そのため、硬い食品や噛み応えのある食品でもしっかりと咀嚼でき、食事の楽しみを損なわずに済みます。
従来主流であった入れ歯の場合、顎の形状や吸着力によってずれや外れが生じやすいため、食べるときに不安を感じることもありました。インプラントは骨と結合するため安定感が高く、日常生活での不快感が少ないのです。
天然歯と変わらない見た目に仕上がる
インプラントに装着する人工歯には、セラミックやジルコニアなど、天然歯とも調和が取れやすい素材が使われています。これにより、天然歯とほぼ同じ色調や透明感を再現できるため、口元の美しさをナチュラルに保てるのです。
もちろん、人工歯は歯並びや歯の形にあわせて製作されるため、笑ったときや会話中でも違和感がありません。そのため「周囲にバレたくないが、コンプレックスを解消したい」と考えている方にピッタリの治療法なのです。
入れ歯より安定感がある
入れ歯は歯肉や粘膜の上にのせる構造であるため、顎の骨の形状変化や吸着力の低下によって装着中にずれたり外れたりするのが難点です。その点、インプラントは骨に直接固定されるため、日常生活での安定性が非常に高いのがメリットです。
そのため、会話や食事の際に装置が動く心配もありません。また、懸念されがちな咀嚼や発音への影響もほとんどないため、幅広い世代に選ばれているのです。
健康な歯を傷つけずに済む
従来のブリッジ治療では、欠損した歯の両隣にある健康な歯を削って支台とする必要がありました。その点、インプラントは独立した構造を持つため、周囲の健康な歯を削ることなく治療できます。
そのため、隣接する歯の寿命を延ばせるだけでなく、虫歯や歯周病のリスクも抑えられるのもメリットです。また、健康な歯を削らずに済むことで歯の神経や組織への負担も軽減され、口全体の機能を長く保てます。
このように、インプラント手術は、周囲の歯を守りながら欠損部を補えるのです。
インプラント手術のデメリット4選
インプラント手術はたくさんのメリットがありますが、注意すべきデメリットも忘れてはいけません。そのため、治療を検討する際には、メリットとデメリットを天秤にかけ、本当に必要な治療か判断しましょう。ここでは、代表的なデメリットを4つ紹介します。
健康保険が適用されない
インプラント治療は原則として自由診療です。健康保険は適用されません。そのため、単一歯の治療でも費用は数十万円かかる可能性があります。そのため、フルマウス(全顎治療)となると100万円を超えるケースも少なくありません。
さらに、手術費用だけでなく、定期的なメンテナンスや人工歯の交換など長期的な費用も必要です。治療する際は期間だけではなく、金銭面の負担も理解しておきましょう。
ただし、非常に限定的な条件に当てはまる場合は、健康保険が適用されるケースもあります。詳しくは以下の記事をご覧ください
外科手術が必須
インプラントは外科手術を伴うため、術後に腫れや痛みが出る場合があります。ごくまれに神経や血管への影響が報告されていますが、CTによる精密検査やシミュレーションを徹底することでリスクは大幅に抑えられます。糖尿病や骨粗しょう症など全身疾患がある方も、主治医と連携しながら治療計画を立てていきます。
治療期間がかかる
インプラントはインプラントと骨がくっつくまでの待機期間が必要(上顎で平均6ヶ月、市下顎で平均3ヶ月)なので、治療期間はブリッジや入れ歯と比較してどうしても長くなります。
さとうデンタルクリニックでは、専用機器を用いた丁寧なメンテナンスに加え、通院が難しい方にも安心いただけるよう、来院の有無にかかわらず適用される10年保証付きインプラント治療をご提供しています。長期的に安心して使える環境を整えていますので、ぜひご相談ください。
さとうデンタルクリニックのインプラント治療の詳細はこちら
まとめ
インプラント手術は、天然歯に近い噛み心地や自然な見た目を再現できる、機能面・審美面に優れた治療法です。健康な歯を守りながら長期的に安定した噛む力を取り戻せるため、幅広い方に選ばれています。
治療を検討する際は、自分に合った手術方法やケアの流れについて、医師としっかり相談して納得してから進めることが大切です。
さとうデンタルクリニックは、累計10,000本以上の症例実績と、CTや専用オペ室、最新設備を備え、安全性と痛みに配慮したインプラント治療をご提供しています。術前の丁寧なカウンセリングに加え、術後のメンテナンスと10年保証で、長期的にも安心して治療を受けていただけます。まずはお気軽にご相談ください。