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インプラントがグラグラする原因は?放置するリスクや対処法を歯科医師が解説

インプラントがグラグラすると、「治療に失敗したのでは?」「抜け落ちてしまうのでは?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
大切なのは、自己判断で様子を見るのではなく、早めに原因を特定することです。
この記事では、累計10,000本以上のインプラント治療実績を持つ「さとうデンタルクリニック」の知見をもとに、インプラントがグラグラする主な原因や放置するリスク、適切な対処法、予防のポイントについて詳しく解説します。
インプラントがグラグラするのは異常?まず確認すべきこと
インプラントがグラグラすると、「インプラントが失敗したのでは?」「抜けてしまうのでは?」と不安になる方も多いでしょう。
結論からいうと、インプラントは本来グラグラしない構造です。
そのため、揺れを感じた場合は何らかのトラブルが起きている可能性があります。
「インプラントがグラグラする」と感じても、実際に動いている部分によって原因や深刻度は大きく異なります。
そのため、グラつきを感じた際は「被せ物が動いているのか」「インプラント体が動いているのか」をできるだけ早く確認することが大切です。
ただし、ご自身で正確に判断することは難しいため、違和感がある場合は歯科医院を受診しましょう。
インプラントがグラグラする原因
インプラントがグラグラする原因は1つではありません。
比較的簡単に改善できるケースもあれば、インプラント体の除去や再治療が必要になるケースもあります。
グラつきの原因を正しく把握するためにも、まずはどのようなトラブルが考えられるのかを知っておきましょう。
①上部構造(被せ物)やアバットメントのネジの緩み
インプラントがグラグラする原因として最も多いのが、上部構造(被せ物)やアバットメントを固定しているネジの緩みです。
特に、硬いものをよく噛む方や歯ぎしり・食いしばりの習慣がある方は、ネジに大きな負担がかかり、長年の使用によって少しずつ緩むことがあります。
この場合、多くはインプラント体そのものに問題がないため、ネジの締め直しや交換によって改善できるケースがほとんどです。
ただし、緩みを放置するとネジの破損や被せ物の脱落やインプラント周囲炎につながることもあるため、違和感を覚えたら早めに受診しましょう。
②インプラント周囲炎の進行
インプラント周囲炎も、インプラントがグラグラする代表的な原因の1つです。
インプラント周囲炎とは、天然歯でいう歯周病にあたる病気です。
インプラントの周囲に細菌が繁殖し、歯ぐきに炎症が起こるだけでなく、進行するとインプラントを支えている顎の骨が徐々に溶かされてしまいます。
骨の吸収が進むとインプラントを支える力が弱くなり、最終的にはインプラント体そのものがグラグラするようになるのです。
主なリスク因子としては、セルフケア不足によるプラークの蓄積、喫煙習慣、糖尿病などが挙げられます。
また、定期的なメンテナンスを受けていない場合も発見が遅れやすくなります。
インプラント周囲炎について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
▶インプラントで歯周病は起こる?周囲炎の症状と原因・正しい対策を解説
③噛み合わせの問題や歯ぎしりによるダメージ
噛み合わせの不具合や歯ぎしり・食いしばりも、インプラントのグラつきを引き起こす原因です。
噛み合わせが強すぎたり、特定の部分に過剰な力が集中したりすると、インプラント体や周囲の骨に継続的な負担がかかります。
こうした状態が長期間続くと、ネジの緩みだけでなく、周囲骨へのダメージやインプラント周囲炎の悪化につながる可能性があるのです。
歯ぎしりとインプラントの関係については、以下の記事にて詳しく解説しています。
▶歯ぎしりがあってもインプラントはできる?長持ちさせる対策とボトックス治療の選択肢
④インプラント体の骨結合(オッセオインテグレーション)不全
インプラント治療後の比較的早い時期にグラつきが起きた場合は、骨結合(オッセオインテグレーション)不全が原因となっている可能性があります。
骨結合とは、埋め込んだインプラント体と顎の骨がしっかり結合することを指します。
通常は治癒期間を経て強固に固定されますが、何らかの理由で骨との結合が十分に得られないことがあるのです。
骨量や骨質の問題、術後の感染、過度な負荷、喫煙などが主な原因として考えられます。
骨結合不全は術後すぐから数か月以内に発生することが多く、インプラント体そのものが動いている状態のため、ネジの緩みよりも深刻なケースです。
精密検査を行ったうえで、再治療が必要になる場合もあります。
⑤インプラント上部構造が上手く適合していない
見落とされがちですが、上部構造(被せ物)の適合性が不十分なこともグラつきにつながる要因です。
被せ物と歯ぐきの間に不必要な隙間があると、汚れや細菌が溜まりやすくなり、日々の歯磨きだけでは十分に清掃できなくなる場合があります。
その結果、前述のインプラント周囲炎のリスクが高まり、骨吸収が進行してグラつきにつながることがあるのです。
また、適合性が悪い状態では噛む力のバランスも崩れやすく、ネジの緩みや部品への負担が大きくなる可能性もあります。
グラグラを放置するとどうなる?
インプラントにグラつきを感じても、「痛みがないから大丈夫だろう」と様子を見てしまう方は少なくありません。
しかし、インプラントのグラつきは自然に改善することはほとんどなく、放置することで症状が悪化する可能性があります。
ネジの緩みが原因の場合、初期の段階であれば締め直しや部品交換で対応できることがほとんどです。
しかし、そのまま使用を続けるとネジに過度な負担がかかり、ネジの破折や被せ物の脱落につながる恐れがあります。
また、緩んだ部分には汚れや細菌が入り込みやすくなるため、インプラント周囲炎を引き起こす原因にもなるのです。
一方で、インプラント周囲炎によってグラつきが生じている場合はさらに注意が必要です。
炎症が進行すると、インプラントを支えている顎の骨が少しずつ溶けていきます。
最終的には、インプラント体の除去が必要になるケースも少なくありません。
インプラントは早期発見・早期対処によって長く維持できる可能性が高まるため、「少し揺れる気がする」と感じた時点で相談することをおすすめします。
グラグラを感じたときの対処法
インプラントにグラつきを感じた場合は、原因に応じた適切な対処を行うことが重要です。
また、自己判断で様子を見ると症状が進行し、治療の負担が大きくなる可能性もあるため注意が必要です。
ここでは、インプラントがグラグラするときの主な対処法について解説します。
①自己判断せず早めに歯科医院で確認する
インプラントにグラつきを感じた場合は、まず歯科医院を受診することが大切です。
インプラントのグラつきは、ネジの緩みのような比較的軽微なトラブルから、インプラント周囲炎や骨結合不全といった深刻な問題までさまざまな原因が考えられます。
しかし、どの部分が動いているのか、どの程度進行しているのかは、患者様ご自身では正確に判断できません。
原因を特定するには、口腔内の診察に加えてレントゲンやCTなどによる検査が必要になることもあります。
無理に触ったり、市販品で対処したりすると症状を悪化させる可能性もあるため、違和感を覚えたら早めに歯科医院へ相談しましょう。
②ネジの緩みなら締め直し・交換で対応
インプラントのグラつきが上部構造やアバットメントのネジの緩みによるものであれば、比較的短時間の処置で改善できるケースが多くあります。
ネジの締め直しや交換によって安定性を回復できる場合が多く、インプラント体そのものに問題がなければ大掛かりな治療は必要ありません。
③周囲炎なら段階に応じた治療を
インプラント周囲炎が原因の場合は、炎症の進行度に応じた治療が必要です。
軽度の段階であれば、歯石除去や専用器具によるクリーニング、薬剤による洗浄などの非外科的処置で改善を目指せることがあります。
また、セルフケア方法の見直しや定期的なメンテナンスも重要です。
一方で、骨吸収が進行している中等度から重度のケースでは、歯ぐきを開いて感染組織を除去する外科的処置が必要になる場合があります。
症例によっては、失われた骨の回復を目指す骨再生療法を検討することもあります。
④インプラント体の骨結合不全はやり直しが基本
骨結合していないインプラントは安定性を確保できないため、基本的にはインプラント体を除去し、骨や歯ぐきの状態が回復した後に再埋入を検討します。
不安な症状がある場合は、そのまま放置せず早めに診察を受けることが大切です。
グラグラを防ぐために重要なポイント
インプラントのグラつきは、すべてを完全に防げるわけではありません。
しかし、日頃から適切なケアやメンテナンスを行うことで、多くのトラブルは早期発見・早期対応が可能です。
インプラントを長く快適に使い続けるためにも、以下のポイントを意識しましょう。
定期的なメンテナンスを欠かさない
インプラントを長持ちさせるために最も大切なのが、定期的なメンテナンスです。
インプラントのネジの緩みやインプラント周囲炎は、初期段階では自覚症状がほとんどないことも少なくありません。
そのため、定期検診を受けることでトラブルを早期に発見し、症状が悪化する前に対処できます。
また、歯科医院ではご自身では落としきれない汚れの除去や噛み合わせのチェックも行います。
インプラントは天然歯以上に予防管理が重要な治療であるため、治療後も継続的に通院することが大切です。
メンテナンスやセルフケアの方法については、以下の記事もご覧ください。
▶インプラントのメンテナンス内容を徹底解説!自宅でできるセルフケア方法も紹介
歯ぎしり・食いしばりへの対策
歯ぎしりや食いしばりがある場合は、就寝時にナイトガード(マウスピース)を使用することで負担を軽減できます。
必要に応じて噛み合わせの調整を行うことも、インプラントを長持ちさせるために有効です。
丁寧なセルフケアで周囲炎を予防する
インプラント周囲炎を防ぐためには、毎日のセルフケアが欠かせません。
特に歯ぐきとインプラントの境目は汚れが溜まりやすいため、丁寧な清掃が必要です。
歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシ、洗口液なども活用しながら口腔内を清潔に保ちましょう。
患者様ごとに適した清掃方法は異なるため、定期検診の際に歯科医院でアドバイスを受けることも大切です。
信頼できるクリニック・医師の選択
インプラントを長期間安定して使用するためには、治療を受けるクリニック選びも重要なポイントです。
インプラントの埋入位置や角度、骨の状態を見極める診断力は、治療結果に大きく影響します。
特に骨量が少ない症例や噛み合わせが複雑な症例では、医師の経験や技術によって予後に差が生じることがあります。
opeもどのインプラントをどの位置にどの角度で埋入できるかという技術の差で、インプラントのもちは全然変わります。
また、インプラントは手術が終われば完了ではありません。
術後のメンテナンスや噛み合わせの管理まで一貫して対応できるクリニックを選ぶことが、長期的な安定につながります。
なお、どれだけ精度の高い治療を行った場合でも、ネジの緩みなどの経年的なトラブルが起こる可能性はあります。
重要なのはトラブルをゼロにすることではなく、万が一問題が起きた際に迅速に対応できる環境を整えておくことです。
さとうデンタルクリニックでは、インプラント治療後も継続的なメンテナンスと噛み合わせ管理を行い、長期的に安定した状態を維持できるようサポートしています。
また、業界でも珍しい来院の有無にかかわらず適用される10年保証制度もご用意しており、治療後も安心してお過ごしいただける環境を整えています。
インプラントのグラグラに関するよくある質問
インプラントのグラつきについては、「痛みがないけれど大丈夫?」「グラグラしたら治療は失敗なの?」など、多くの患者様が不安を抱えているものです。
実際には、グラつきの原因によって対処法や緊急性は大きく異なります。
ここでは、インプラントがグラグラするときによく寄せられる質問についてお答えします。
Q1. グラグラしていても痛みがなければ様子を見てもいいですか?
おすすめできません。
インプラントのトラブルは必ずしも痛みを伴うとは限らず、ネジの緩みやインプラント周囲炎が無症状のまま進行しているケースもあります。
「少し揺れる気がする」「噛んだときに違和感がある」と感じたら、症状が軽いうちに歯科医院で診てもらいましょう。
Q2. グラグラしたら失敗ですか?
必ずしも失敗とは限りません。
インプラントがグラグラする原因には、上部構造やアバットメントのネジの緩みのように比較的軽微なものもあります。
このようなケースであれば、ネジの締め直しや交換によって改善できることがほとんどです。
グラつきだけで原因を判断することは難しいため、「失敗した」と自己判断するのではなく、まずは歯科医院で精密検査を受けることが大切です。
Q3. 他院で入れたインプラントが揺れているのですが、さとうデンタルクリニックで診てもらえますか?
はい、他院で治療を受けたインプラントについても診察可能です。
さとうデンタルクリニックでは、他院で埋入されたインプラントに関するご相談にも対応しており、原因の診断や今後の治療方針についてご説明しています。
セカンドオピニオンをご希望の方もお気軽にご相談ください。
こういったご相談の患者様も多いので、当院で扱うブランドはstraumann(ストローマン)とzimmer(ジンマー)ですが、それ以外の色々なブランドの器材を用意しておりますので、ご安心ください。
まとめ|インプラントのグラグラは種類と原因の特定が最優先
インプラントがグラグラする原因には、ネジの緩みやインプラント周囲炎、噛み合わせの問題、骨結合不全などがあります。
ネジの緩みのように比較的簡単な処置で改善できるケースもありますが、周囲炎などを放置すると骨の吸収が進み、最終的にインプラントの除去が必要になることもあります。
そのため、「少し揺れる気がする」「噛んだときに違和感がある」と感じたら、放置せず歯科医院を受診することが大切です。
「さとうデンタルクリニック」では、インプラントのグラつきに関するご相談や他院で治療したインプラントの診察にも対応しています。
気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
監修者情報
2013年恵比寿本院を開業。2021年に池袋・西新橋、2025年4月に横浜駅前院を開設し、現在計4院を運営。2019年にはハーバード大学にてインプラント症例発表を行い表彰される。エキテン口コミランキング11年連続1位、楽天リサーチ満足度1位など外部評価も多数。
【受賞・選出実績】
- 週刊現代「名医たちが薦めるインプラント歯科医院100」(2024年)
- 医療新聞社「日本の歯科5選の名医」選出(2023年・2018年)
- 楽天リサーチ:都内インプラント・審美治療満足度 第1位(2017年)
- エキテン:口コミランキング 11年連続1位(2013-2024年)
【所属・資格】国際口腔インプラント学会ISOI・DGZI、日本先進医療医師会、日本歯科審美学会、POIC研究会、インビザライン認定医

